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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第57章 再会①

ソルを逃がすために、一秒でも多く時間を稼いで死にたいと言ったフィーネの気持ちが、今ならよく分かる。
何も出来ないからこそ、些細な事でもいい、戦いの役に立ちたかった。
その気持ちは、時間が経つにつれてどんどん大きくなっている。
あの時、彼女を引き留められなかった後悔とともに。
ソルがガーランドを討ち取って以降、サテアナ国からの侵略はピタリと止まった。
恐らく、唯一魔王に対抗できる存在が戦いに敗れたこと、聖地がラファによって穢され、神官たちから力とまともな思考力を奪われたのが理由だろう。
新たな勇者や聖女といっても、邪神ラファはフィーネと交戦中で、それどころではない。魔王に対抗する力が失われた今、サテアナ国がディザニア国を攻める力は残されていない。
神託が失われたことを戸惑い、魔族からの報復を恐れている。
それが今のサテアナ国だ。
相手にする価値すらない。
何も出来ないからこそ、些細な事でもいい、戦いの役に立ちたかった。
その気持ちは、時間が経つにつれてどんどん大きくなっている。
あの時、彼女を引き留められなかった後悔とともに。
ソルがガーランドを討ち取って以降、サテアナ国からの侵略はピタリと止まった。
恐らく、唯一魔王に対抗できる存在が戦いに敗れたこと、聖地がラファによって穢され、神官たちから力とまともな思考力を奪われたのが理由だろう。
新たな勇者や聖女といっても、邪神ラファはフィーネと交戦中で、それどころではない。魔王に対抗する力が失われた今、サテアナ国がディザニア国を攻める力は残されていない。
神託が失われたことを戸惑い、魔族からの報復を恐れている。
それが今のサテアナ国だ。
相手にする価値すらない。

