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縁
第7章 少年

「待て……、マズい……本当にやっちまう、俺はお前の事を家族のように思っていた、なのによ、抱いたらマズいだろ」
辰は焦り、絢音を体から離そうとした。
「やだ、家族じゃない、私は辰さんの女になりたいの、お願い……」
けど、絢音はここまで来て引き下がれなかった。
「お前……」
辰は激しく狼狽え、どうしたらいいか必死に考えた。
「いや、だめだ……、宿の女は16で客をとるからな、まだ早すぎる」
付け焼き刃で思い浮かんだのは、宿の女達の事だった。
「じゃあ……、16になったら頼みを聞いてくれる?」
絢音もそれは知っている。
そう言われたら……確かにそうだと思い、改めて辰に聞いてみた。
「ああ……、抱いてやる」
辰は複雑な気持ちだったが、そうでも言わなきゃ絢音は納得しそうにない。
「そっか……、うん、わかった、待つ、だけど……ちゃんと約束して」
絢音は16まで待つ事にしたが、その代わり約束して欲しかった。
「お、おお……、約束する」
この温泉場で狂犬と噂される辰だったが、たった13才の小娘に終始押されっぱなしで約束を交わした。
「やった~!楽しみだな」
絢音は子供のようにはしゃいだ。
「あ、はは……」
辰は思わず苦笑いした。
絢音は自分に抱かれる事を純粋に楽しみにしている。
その姿はやっぱりまだ子供だったが、棒っきれみたいなガキは……知らぬ間に女になっていたんだと、しみじみと実感していた。
こんな稼業じゃ先の事は不確かだが、もう売春宿に引き渡す事は出来そうにない。
辰はこの事がきっかけで、自分の気持ちをはっきりと認識した。
辰は焦り、絢音を体から離そうとした。
「やだ、家族じゃない、私は辰さんの女になりたいの、お願い……」
けど、絢音はここまで来て引き下がれなかった。
「お前……」
辰は激しく狼狽え、どうしたらいいか必死に考えた。
「いや、だめだ……、宿の女は16で客をとるからな、まだ早すぎる」
付け焼き刃で思い浮かんだのは、宿の女達の事だった。
「じゃあ……、16になったら頼みを聞いてくれる?」
絢音もそれは知っている。
そう言われたら……確かにそうだと思い、改めて辰に聞いてみた。
「ああ……、抱いてやる」
辰は複雑な気持ちだったが、そうでも言わなきゃ絢音は納得しそうにない。
「そっか……、うん、わかった、待つ、だけど……ちゃんと約束して」
絢音は16まで待つ事にしたが、その代わり約束して欲しかった。
「お、おお……、約束する」
この温泉場で狂犬と噂される辰だったが、たった13才の小娘に終始押されっぱなしで約束を交わした。
「やった~!楽しみだな」
絢音は子供のようにはしゃいだ。
「あ、はは……」
辰は思わず苦笑いした。
絢音は自分に抱かれる事を純粋に楽しみにしている。
その姿はやっぱりまだ子供だったが、棒っきれみたいなガキは……知らぬ間に女になっていたんだと、しみじみと実感していた。
こんな稼業じゃ先の事は不確かだが、もう売春宿に引き渡す事は出来そうにない。
辰はこの事がきっかけで、自分の気持ちをはっきりと認識した。

