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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第32章 罪と恋
 そんな想いで、彼は十五人の妃たちの許を数日に一度は順に訪ねていた。もちろん、夜ではなく昼間の訪問だ。




 お茶とお菓子を間に他愛もないことを話し、一刻余りで帰る。中には急にお召しがなくなったことを訝しみ、何とか国王の気を引こうとする妃もいるが、彼はやんわりと交わし、けして誘いには乗らない。
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