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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第23章   岐路~それぞれの道
 ヨンがふらりと明華を訪ねてきたのは、更にその十日後である。彼は何故か牡丹色の大きな風呂敷包みを下げていた。





 明華はその日、二人目の客がやっと帰ったところだった。何でも夜泣きをして困ると、若い母親が赤児を背に括り付けて訪ねてきたのである。母親は寝不足で、手内職もできないと嘆き思い詰めた様子だった。
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