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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第16章 雪の日の客人
 逞しい美丈夫に抱きかかえられて大通りを歩くというのは、どうにも恥ずかしすぎる。



 こんなときなのに、明華は身悶えしそうなほどの羞恥に浸っていた。



「降ろして下さい! 私はこれでも一応、嫁入り前なんですから」
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