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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第10章 花明~はなあかり~
 黄昏刻から湯浴みに始まり、いつものように時間をかけて支度を調える。殿舎が宵闇に沈む時刻、提灯を捧げ持つ女官に先導され、照陽閣を出発する。




 大殿の長い廊下を歩き、紫檀の大扉の前に佇んだ。
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