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第13章 友の裏切り

「長くなるわよ、上がって話さない？」

美咲はそれでも玄関でグズグズしていたが、礼子に強引に引っ張られ、仕方なく靴を脱いだ。
ゴミ袋だらけの狭い台所を通り抜け、畳敷きの六畳間まで連れ込まれる。

部屋には万年床と折り畳み式の小さなテーブルがあり、テーブルの上の灰皿は吸い殻が山盛りになっている。

礼子が散らかったエロ本を部屋の隅に積み上げ、座る場所を確保した。

葛巻は台所の丸椅子に腰かけている。
これでは礼子と葛巻、どちらが部屋の主か分からない。


「それで、どこまで話したっけ？」

台所から、もう一本ジュースの缶と新しいコップを持ってきて、礼子は美咲の隣に座った。

「動画の辺りだ」
いつの間に飲み干したのか、ビールの空き缶を握り潰しながら葛巻がボソリと呟く。

「そうそう、動画ね」

自分の分はさっき使ったコップに、美咲の分は新しいコップにジュースを注ぎ、礼子は話を続けた。