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第7章 気付かされた想い

「ふふ、何それ。嫉妬？」
「ばれたか。やっぱ唯衣ちゃん笑ってる方がいいや」
そう言って立ち上がったかと思うと、不意に目の前に影が差した。
次の瞬間にはおでこに柔らかい感覚。
「…っ！」
「今のは先週の分。勝手に貰っちゃった。送ってあげられないけど気をつけてね。じゃあまた来週、会社で」
ひらひらと手を振って立ち去る匠海くん。
キスされる瞬間に自覚するなんて。
浮かんだのは篤哉さんの顔。
いつの間に篤哉さんの存在が膨らんでいたんだろう。
少しだけ目の奥が熱くて、イルミネーションがひどく眩しく感じた。
きつく目を閉じて、動悸を落ち着けてからその場を後にした。