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第11章 四日目

「おかしいよッ!!　絶対おかしいっ!!」

天谷は大声をあげて執事長に詰め寄る。

「おかしいとは？」

「だってあたしと翔太は小学生の頃から両想いだったんだよ!?　翔太も好きだって言ってくれた!!　好き同士なのにこんなのおかしいよッ!!　ね、翔太っ!!」

理屈も理論もなく、天谷は感情を撒き散らすように怒鳴って翔太に同意を求めた。

「えっ、ああ……」

翔太は肯定とも否定ともとれない返事を返す。
理由のひとつは間違いなく恋人のさくらの視線だった。

「翔太様が好き嫌いで選択されるなら最初から千樹さくらさんを選ばれると思いますが？」

支離滅裂な天谷の抗議に対し、執事長はまともな回答は無意味と考え、現実を突きつけるような言葉を放った。