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ハイパーテクニックおじいちゃん
第7章 銀杏
十時半過ぎ、少々緊張したまま部屋のドアを開けた。
寛はどこにいるだろう?
イチョウの木の下で、ほうきで掃いている音がする。
先週散りかけだったイチョウの葉は、今はもう全て落ち、木は丸裸になっていた。
イチョウの木の前を通ると、予想通り寛が掃除をしていた。
掻き集められた黄色いイチョウの葉の山は、まるでそこだけ極楽浄土への入口かの様に、黄金に輝いていた。
近づくと、気配を感じたのか寛は振り返り、美里だと分かると満面の笑顔で挨拶をする。
「こんにちは。先週はありがとうねぇ。これからお出かけかい?」
「買い物へ。こちらこそ、ありがとうございました」
「いえ、どういたしまして。気をつけて行ってらっしゃい」
ニコニコと微笑む寛を背に、美里はまだ心臓の鼓動を感じている。
平静は装えただろうか。
寛から見えない位置まで来て、やっと安堵の気持ちになれた。
寛はどこにいるだろう?
イチョウの木の下で、ほうきで掃いている音がする。
先週散りかけだったイチョウの葉は、今はもう全て落ち、木は丸裸になっていた。
イチョウの木の前を通ると、予想通り寛が掃除をしていた。
掻き集められた黄色いイチョウの葉の山は、まるでそこだけ極楽浄土への入口かの様に、黄金に輝いていた。
近づくと、気配を感じたのか寛は振り返り、美里だと分かると満面の笑顔で挨拶をする。
「こんにちは。先週はありがとうねぇ。これからお出かけかい?」
「買い物へ。こちらこそ、ありがとうございました」
「いえ、どういたしまして。気をつけて行ってらっしゃい」
ニコニコと微笑む寛を背に、美里はまだ心臓の鼓動を感じている。
平静は装えただろうか。
寛から見えない位置まで来て、やっと安堵の気持ちになれた。

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