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第1章 黒煙のレクイエム

(ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!)

その日の深夜２時過ぎのことであった。。

古河市の中央消防署の屋上に設置されているスピーカーから恐ろしいブザー音が鳴り響いていた。

同時に、消防車のけたたましいサイレンが鳴り響いていた。

この日の深夜２時過ぎに、古河市の平和町・雷電町・三杉町の３ヶ所にあります無人のポストで中に入っている郵便物が燃える火災が発生した。

火災を起こしたポストは、中に入っている郵便物の中に揮発油で濡れている紙が不審者の男の手によって投げ入れられた後、その中に火のついたマッチが入ったことによって、大爆発を起こした。

ポストは、大爆発を起こして激しく燃えあがったのと同時に粉々に壊れた。

それから８時間後の朝10時過ぎのことであった。

家の居間に置かれている電話機がけたたましいベルを鳴らしていた。

しかし、家の人たちは朝になっても寝ていたので電話に出なかった。

電話は、留守番電話に変わった。

留守番電話は古河市の中央郵便局からであった。

この時、涼介が勝手に休んでいたので、郵便局の人が『早く出勤してこい!!』と怒鳴っていた。

しかし、涼介は数日前から家出をしていた。

この時、涼介はケータイを置いて家出をしたので、連絡が取れなくなっていた。

その上にまた、恐ろしい悲劇が山尾の家を襲った。

11月30日のことであった。

こずえがパートで働いているガソリンスタンドでは、12月分(１月支給分)のお給料から20パーセントカットされると言う知らせが従業員さんたちに伝わっていたので、従業員さんたちの怒りが高まっていた。

こずえはこの時、仕事を続けて行くことがイヤになっていたので、年内でやめて別の仕事へ転向することを決めた。

その日の午後のことであった。

気持ちがギスギスとしているこずえに、女性従業員さんがやって来て、イライラとした声でこう言うた。