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第11章 金子 望

翌日、マンションに全員集合した。
メンバーもいる。

昨日の事は、俺と兄から伝えてある。

「望、松野くんと何があったの？」

紫さんが心配そうにしている。

「最初は普通にデートをしていたの。
映画行ったり、ご飯食べたり…。
帰りに家まで送るって言ってくれて…でも、公園の近くに来たときに
まだ、もう少し一緒に居たいから少し話そうって…公園に入ったの。」

昨日の事を思い出し、自分を抱き締めた。

「でも…公園に入ったら、一杯男の人がいて……。
あのまま洋平達が来なければ…わたしっ」

望の頬に涙が伝う。
そのまま床に踞ってしまった。

「……松野。許さん。」

兄たちは、松野先輩を知っている。
別段、悪いやつではないと認識していたから、望が付き合うと分かっても全員心から喜んだ。

だが、彼は上手くやっていたらしい。
彼が付き合っていた女の子は、望と同じような被害にあっていた。