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彼の世界は官能で出来ている。
第2章 彼の名は

「見た目アレだろ?そりゃぁ…引く手あまただろ~に」
「彼――――本当にスランプ…なんですか?」
「あ~官能小説に限ってって事じゃないか?何冊か本は出してるけど――――…官能小説は一冊も出てないからな…」
「は?あの、おじいちゃんに弟子入りしてたくせに?一冊も?
単に――――…官能の才能が無いだけなのでは?」
――――…し~ん…
「いやいや!?一応アイツの目標は“月睦 娜無”先生のような官能小説家になることだからな!」
――――怪しい…絶対…才能無い…
しかし、弟子になるくらいだ…官能の世界は好きなのだろう…
しかし、おじいちゃんが私にインスピレーションを得て小説を書いていたとは思えない…
テーブルに置き残された小説を一冊手にすると…私はパラパラとペーシをめくった。
「一冊――――…借りて読んでみるかい?残りはここで預かるから」
「はあ…じゃぁ…」
私は興味本位で一冊持ち帰り読むことにした。

