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第7章 嫉妬狂い

「ご馳走様でした」

食事の後、再び乗り込んだ里中の車の中で、愛里咲は改めてお礼を言う。

「お店の雰囲気もすごく素敵だったし、お料理もすごく美味しかったです」

「気に入ったなら、また一緒に来よう」

愛里咲の言葉に、里中は嬉しそうに笑った。



ドキッとした。

こんな楽しい時間は久しぶりだった。

親のない愛里咲は帰宅しても1人だし、一日のほとんどを過ごす会社では話をする人もいない。

ずっと求めていた心を落ち着かせられる場所が、里中なのかも知れない…そう思ってしまいそうになる。


「あの…」

「無理強いはしないよ。愛里咲がまた俺に会いたくなったら連絡して」

里中はそう言って車を発進させた。