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ひと夏の恋……そして……
第3章 自由になる為に
『余り根詰めないように
たまにはストレス発散もしないと壊れるぞ』
『大丈夫だよ
最近ね
勉強が楽しいの
学校でも先生に質問に行くとうれいそうに相手してくれる』
『そっか
楽しいと思えるなら大丈夫だな
今年の夏は真緒ちゃんの家庭教師しようかな?
店で働いて、夜は俺が勉強おしえてやるよ』
『本当?
うれしい!!!
益々元気なっちゃった
もう少しだけ勉強して寝るね』
毎日夏樹さんとLINEをする。
スマホは叔母さんが来た時に渡された物だった。
私にはスマホなんて贅沢だと買ってくれなかったママ。
それを知っていた叔母さんが連絡ツールとして内緒で渡してくれた。
だから電話は出来ない代わりにLINEをする。
他愛もない会話だけど、それに救われた。
この頃から夏樹さんは私にとって特別で、本当に兄のように慕うようになっていた。
そして季節は変わり勉強の成果を発揮する時が来た。
夏休み前の期末テスト。
学年10番以内なら平均でも90以上取らないと無理。
だけど、教えてもらった教科の先生たちからは大丈夫だと太鼓判を押してくれた。

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