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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第64章 恋しくて
「お嬢さまのような何不自由のない暮らしをなさっているお方にはお判りじゃないでしょうがね。あっしらだって、何も遊びで商売をやってるわけじゃねえ。売り物一つ一つに、あっしだけじゃなく、家族の生命がかかってるんですぜ。そりゃア、俺だって、ガキを殴ったりはしたくねえ。一度や二度なら、見逃しもしやしたぜ。けど、こうも毎度のようにやられたんじゃア、商売上がったりだ。逆に、俺らの方がそいつらに殺されちまいますわ」