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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第64章 恋しくて
 父が買い被るほど、自分が頭が良くないのは判っていた。だが、薬草について色々と憶えるのは好きだし、興味も尽きない。医者になるほどの能力はなくても、薬屋になって人のために役立ちたいと考えたのだ。また、あの日の父の〝人として生まれたからには、世のため人のために役に立つ生き方をしてこそ幸せ〟という科白が心に残っていた。
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