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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第59章 兄と弟
「私こそ、ごめんなさい。勝手に動き回ったから、余計にあなたが私を見つけにくくなったのね」





 ジュンスは紅順が泣き止むまで、ずっと髪を撫でてくれた。空店を出た瞬間、眩しい陽が紅順の眼を射た。人気の無い廃屋は、薄暗かったのだ。もしジュンスが来てくれていなければと考えただけで、恐ろしさに身の毛がよだちそうだ。
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