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フリマアプリの恋人
第2章 鈴蘭のささやき

柊司は考えながら文章を打ち込む。
「とんでもありません。
澄佳様のお考えは正しいと思います。
そして、とてもお心が清くお優しい方だなと敬服いたしました。
これからも、澄佳様のアクセサリーを楽しみにしております。
夜分に長々と失礼いたしました。 清瀧」
…ページを閉じ、スマートフォンを握りしめたまま、窓辺に近づく。
東京の夜景が眼下に広がる。
…けれど、柊司が思い浮かべたのは、夜の海であった。
闇夜より尚、暗い海…。
その果てから聴こえる海鳴りを耳に、彼女は何を考えるのだろうか…。
…いや、隣には恋人か夫がいるのかもしれない。
あの白く美しく…温かそうな手を、握りしめるひとが…。
…なぜ、こんなにも彼女のことが気になるのか…。
その感情に名前を付けることは、柊司はまだできなかった…。
「とんでもありません。
澄佳様のお考えは正しいと思います。
そして、とてもお心が清くお優しい方だなと敬服いたしました。
これからも、澄佳様のアクセサリーを楽しみにしております。
夜分に長々と失礼いたしました。 清瀧」
…ページを閉じ、スマートフォンを握りしめたまま、窓辺に近づく。
東京の夜景が眼下に広がる。
…けれど、柊司が思い浮かべたのは、夜の海であった。
闇夜より尚、暗い海…。
その果てから聴こえる海鳴りを耳に、彼女は何を考えるのだろうか…。
…いや、隣には恋人か夫がいるのかもしれない。
あの白く美しく…温かそうな手を、握りしめるひとが…。
…なぜ、こんなにも彼女のことが気になるのか…。
その感情に名前を付けることは、柊司はまだできなかった…。

