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あなたからは逃げられない
第3章 それは私のすること

『何よー!じゃぁ理央のところね!今から行くから待ってて!』
奈々はイノシシみたいな子。
こうと決めたらその道を外れることは無い芯の強い女の子なんだけどこういう時は厄介だなぁと思う。
「理央のところにいないよ!
えっと…あのね奈々。」
私が奈々に話をしようとしたとか向かいからスっと手が伸びて私のスマホをとられてしまった。
「もしもし?奈々ちゃんでいいのかな?」
普通に話している龍輝に奈々の反応が気になって仕方ない。
でも漏れている声はそんなに興奮しているような感じではない。
「はじめまして。霧島と言います。
葉月とは昨日から付き合ってる。
だから今日はここにいるからそこにはいないんだ。だからまたの機会にしてくれるか?」
龍輝さんが話していると奈々も理解したらしく二人の会話が終わったあとにスマホが戻ってきて耳に当てると奈々は週明け覚悟しといてよ!と電話を切ってしまった。
「龍輝さん。あんなこと言ってよかったんですか?」
何も知らないって顔で朝ごはんを食べ続けている。あー!!!!もうこんな時にまで敬語だからって無視するの?!
「聞いてる?!」
なぜか怒りながら龍輝さんに言ってしまった。

