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あなたからは逃げられない
第17章 やめて、許して...

龍輝さんは私の手首を優しく触りごめん。と何度も言ってくれた。
龍輝さんのせいではない。私の自己防衛力の無さがこんなことを引き起こしたんだ。
医務室までは誰にも合わずに来ることが出来た。
中に入ると綺麗な女の人が一人いる。若いという感じでもないけれど歳をとっているイメージもない。
「叔母さん、悪いけど手当してやってくれる?」
「!!叔母さん?!」
「そ、母さんの妹だよ。」
そう言うと龍輝さんの叔母にあたる医務の先生は龍輝さんの膝小僧をパンプスの先で蹴った。
『おばさんって言うな!!ここでは先生って言いなさい!!』
コントを見ているような気持ちになりながらも2人のやり取りを見ていた。
しばらくして気づいた二人は私の怪我を見て顔を歪める。
『これかなり痛いでしょ?!くい込んでる痕があるから…』
「今は痛いですけどさっきは必死だったからあまり覚えていません。」
なんとなく私を見て察した先生は奥の部屋から新しい下着とストッキングを持ってきてくれた。
『それ私がここに寝泊まりするとき用に新しいの置いてたの。それじゃ気持ち悪いだろうから着替えてきたら?』
優しくしてもらい涙が出そうだった。もう龍輝さんの傍には居られないのに…と思うと着替えの途中だけど涙が止まらない。

