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あなたからは逃げられない
第2章 捕えられた私



私は付き合った経験があるもののまだ処女だった。

体の関係を持つ前にお嬢様すぎるとか、ついていけないと言われて別れることばかり。


「初めてなのか?」


龍輝さんの言葉に少し戸惑い私は抱っこされたまま話をした。


「私が小鳥遊グループの娘っていうのが直ぐにバレちゃって、釣り合わないとかお嬢様は合わないってフラれるの。

それが嫌だからこっちに一人暮らしをして親の力を借りずに自分を試したかった。

けど就職活動も小鳥遊グループの娘だからってどこからも内定をもらえないの。」


バイトをしている時と学校で生活している時が唯一自分らしくいられる時間だった。

「俺はそんなこと気にしない。

葉月俺についてこい。」

龍輝さんだって小鳥遊グループのひとつで霧島貿易の社長なはずなのに私を私自身を見てくれている。

それだけで嬉しかった。
小鳥遊グループの娘ではなく小鳥遊葉月として見てくれる龍輝さん…


「ありがとう...」

私がお礼を言うと龍輝さんは子供のような笑顔で私を見てそのまま歩いてある部屋に運ばれた。

そこには大きなクイーンサイズのベッドがあり、白と黒のモノトーンのお部屋だった。




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