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あなたからは逃げられない
第1章 あなたとの出会い

さっき焼かれて出てきたつくねとモモをあっという間に食べてしまい、残っていたビールも一気飲みして大将こっちも一緒にと言った。
そして私が財布をだそうとしていると霧島さんに止められた。
「一緒に払うからいらねぇ。」
それだけいうと大将にお金を払い、美味しかった。また来ますと言って焼き鳥屋をあとにした。
「あの、霧島さん。ご馳走様でした。」
私の分まで払ってくれたのだからお礼を言っただけなのに何故か顔が怒っている。
「霧島さんは辞めろ。
龍輝でいい。次からはそう言え。」
どうやら名前で呼べと言っているようだった。
でも私はただの事故の相手なだけ。
名前で呼ばせてもらう仲でもない。
「次があるか分かりませんので…
本当に今日はありがとうございました。」
そう言って駅からタクシーを拾おうとして、駅の方へ体を向けると腕を掴まれた。
龍輝さんはそのまま誰かに電話をし始めてその間も私の腕を離してくれない。
「俺だ、さっきのところまで来い。」
ぶっきらぼうにそう言うと電話を切ってまだ私の腕を掴んだままだ...
「葉月明日の予定は?」
龍輝さんは普通に聞いてきたから私も普通に答えてしまった。

