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プロポーズ体験売り出します
第4章 一人目のお客様
次々に疑問が頭をよぎって、ほぼ反射的に俺は立ち上がって
客に質問を投げかけてしまった。
「彼氏いるのに他所でプロポーズって、意味わかんないんですけど」
もはや仕事の、商談中に使う言葉じゃないってことを気にするどころじゃ
なくなっている。それだけ俺は興奮していた。
見かねたまり恵ちゃんは振り返って口をへの字に曲げた顔を見せた。
黙ってろ!ってほっぺたに書いてあるのも感じ取った。
そんな俺たちのやり取りを、芦田弘恵は甲高い声で笑い飛ばした。
「おっしゃる通り。なんでわざわざお金払って知らない人に
プロポーズの真似事をしてもらうのよって、笑っちゃうでしょ?でもね、
若い人にはわからないわ、中年の、この切羽詰まった気持ちは」
その後芦田弘恵はまるで一人芝居のように語りだした。
まり恵ちゃんも俺も黙って聞いた。
客に質問を投げかけてしまった。
「彼氏いるのに他所でプロポーズって、意味わかんないんですけど」
もはや仕事の、商談中に使う言葉じゃないってことを気にするどころじゃ
なくなっている。それだけ俺は興奮していた。
見かねたまり恵ちゃんは振り返って口をへの字に曲げた顔を見せた。
黙ってろ!ってほっぺたに書いてあるのも感じ取った。
そんな俺たちのやり取りを、芦田弘恵は甲高い声で笑い飛ばした。
「おっしゃる通り。なんでわざわざお金払って知らない人に
プロポーズの真似事をしてもらうのよって、笑っちゃうでしょ?でもね、
若い人にはわからないわ、中年の、この切羽詰まった気持ちは」
その後芦田弘恵はまるで一人芝居のように語りだした。
まり恵ちゃんも俺も黙って聞いた。

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