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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第6章 ザドルの過去
「じゃあマリー、また来るよ」
「一晩しか居られないなんて…… 普段なら3日は泊まっていかれるのに‥」
マリーは寂しそうにルイスを見つめる
不安げに見つめるマリーをなだめるように、ルイスはキスをした…
昨夜、何度も交わした深いキス‥
荒い呼吸をお互いの唇でふさぎ合い、絡めた熱い舌をほどくと吐息が洩れる‥
余りの切なさにマリーは
今にも泣き出しそうな顔をした
「マリー…お願いだからそんな顔をしないで‥…帰れなくなってしまうよ…」
ルイスはマリーの頬を指先で撫でる。
「大会が終わるまでの辛抱だ…終わったらすぐに逢いに行くから‥」
「…ほんとうに?」
「ああ、ほんとうだ‥じゃあオーナーも我が儘言って悪かったね」
「いぇ、たっぷり戴きましたから………フォフォフオ」
毎回オーナーの独特な笑い方が気になるが、ルイスは素直に昨夜の無礼を詫びて笑みを向ける…
体がスッキリしたせいか、いつもの爽やかさに磨きがかかっている
「それじゃまた」
白馬に跨がったルイスは爽やかに走り去る。
その後ろ姿を昇り始めた朝日がキラキラと照らしている。
そう、時刻は午前5時…
鬼総督は別名
“朝帰り隊長”とも呼ばれていた……

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