この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
当機は偶然により、運命を変更致しました
第1章 到着地の状況は最悪
「引き返しは、無いだろうけど」
鼻セレブをくれたお隣さんは、独り言みたいに呟いた。
「福岡あたりに、ダイバートになるかもしれないね」
「え?ダイハード?」
「あー、それみんな思う奴」
お隣さんはまた笑ったので、また目がなくなった。
「ハ、じゃなくて、バ。ド、じゃなくて、ト。
空港に降りられなくて、近くの空港に降りるって意味」
「へー……ダイハート……」
お隣さんは、今度はぷっと吹き出した。
「ダイハートって!ハート死んだら困るでしょ!?
さっきより合ってるけど、ハじゃなくて、バ。
ダイハードでもダイハートでもなくて、ダイバート。」
「ダイ、バー、ト……?」
「そう!正解!」
やり取りがなんかおかしくて、ちょっと笑って、気分が少し明るくなった。
良い人がお隣さんで、良かったな。
でも。
目的地変更で福岡かも……かー。
一回しか行った事ないや、福岡。
その時も、福岡に着いて福岡で用事して福岡から帰ったから、すごい楽しそうな街だった事しか、憶えてない。
……福岡着いたって、その先は、どうしたら良いの?
そんな事を考えてたら、だんだん高度が下がってきた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


