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当機は偶然により、運命を変更致しました
第5章 おまけのおまけ・当便は到着の遅れにより、終電が無くなりました
「え、閉まってる!?コンビニなのに!!」
シャッターの下りたコンビニの前で、私達は顔を見合わせた。
飛行機は、結局全然終電に間に合わなかった。
この後どうしたらいいのかをスタッフさんに聞いてる人達の後ろを通り過ぎて、コンビニに寄ろうとしたら。
……閉店してた。
「へー。24時間営業じゃないんだねー」
「そうか……当たり前か、普段ならもうお客さん居ない筈の時間だもんな」
仕方ないから、コンビニは、後回し。
私達は手を繋いで、タクシー乗り場に向かった。
「タクシーも混んで来るよ、きっと」
ほんと?と思ってたら、少し行列が出来てた。
しばらくしたら私達の後ろに、大行列が出来た。
近くのホテルに泊まるって言っても、電車止まってるんだよね。
どっちみち、タクシーじゃなきゃ行けないのね。
「緊急対応で空港に泊まれるかもしれないけどさ。女の子一人で寝てたら、危ないよ」
空港で女一人で寝るのと、男の人の自宅で二人で寝るのと、どっちも危ないって言うんじゃないの?
……って聞く前に、タクシーの順番が来て。
乗って三十分くらい走ったら、停まった。
「着いたよー、真帆ちゃん」
「……あ、ごめん」
実は、また寝てました。
「疲れてるんだよ。寝れる時は、寝とかなきゃ」
ーーこの後、しばらく寝れないし。
って台詞が、笑顔の向こうから聞こえた気がした。

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