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永遠の愛を奪って
第21章 祐の出した答え

周りの状況を伺いながら過ごしたけど何事もなく定時がやってきた。
後輩に引き継ぐ仕事を教えていても止められることもないから何も変わらないんだと思えた。
でも仕事についてうだうだと悩んでいる暇はない。
今日はやることがあるから切り替えないといけなかった。
「小春も定時で終わったんだな。一緒に帰ろうぜ」
さっさと会社を出ようとして急いで歩いていると、玄関で祐に見つけられて声を掛けられる。
帰宅する社員で混雑している玄関を出てから連絡しようとしていたからちょうど良かった。
「ごめん。今日は買い物をしていきたいから先に帰っていて」
「買い物か。じゃあ、オレもついて行く。力はあるから荷物持ちになるぞ」
「ありがとう。でもひとりでゆっくり買い物をしたいんだ。
ほっ、ほら!今、駅前で冬物の服のバーゲンやってるからじっくり見たいの。女物の服を一緒に見るなんて退屈でしょ?」
「それなら店の近くで待ってる。もう暗いし、暗い夜道を一人で帰るのは危ないだろうからオレも行く」
「いやいや、そんなに遠くないし、大人だから大丈夫。とにかく祐は先に帰っていて」

