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永遠の愛を奪って
第21章 祐の出した答え

「ちょっ…、ちょっと!皆で頭を下げないでちょうだい。課長はワタシじゃないんだから」
「課長と親しいと聞いているのでお願いしに来たんですよ」
ここまで焦っているお局様の顔を見るのは初めてだ。
私に異動を押し付けた女性社員たちもその様子を他人のフリをして見ている。
きっと今、私が異動することを知った人もいるだろう。
事を荒立てないで去りたかったのに、ここまで注目されるとは思ってもいなかった。
「分かったわ。皆が言ってくれたことは課長に話しておくから。どうするかは白米さんが決める事なんだからワタシは言うだけだからね」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
用事はそれだったと言わんばかりに椿さんと土嶋さんは頭を下げてからうちの課から出て行った。
祐も後に続いてドアの方へ向かうけど、出る前に私の方ににっこりと笑い掛けていた。
「よかったね、小春。味方がいっぱいいるじゃん」

