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永遠の愛を奪って
第19章 溺愛とさよならの決心

布団から出て足音が聞こえないようにゆっくりと階段を下りると、その会話の内容が少し明らかになってくる。
いつの間にかお婆ちゃんと仲良くなった祐は既に敬語を使わず話しているようだ。
「―――――だから頼むよ。ばーちゃん」
「たっくんがいいならいいんじゃないかしら。そういうことはばあちゃんが口を出すことじゃないから」
「ばーちゃんは優しいよな。オレも小春のばーちゃんの孫になりたかったなー」
何を話していたのかさっぱり分からないけど、朝からほのぼのとした話を聞けて心穏やかに茶の間の扉を開けた。
寝坊した私を笑顔で温かく迎えてくれる祐とお婆ちゃん。
二人が座っているこたつに足を入れると、お婆ちゃんは私の朝ご飯の準備をするために台所へ向かった。
「おはよう。寝せておいてくれてありがとう」
「小春もゆっくり休みたそうだったからな。昨日の飲み会が終わった後とか疲れた顔をしていたし」
「いっぱい寝たおかげで体力も回復したよ。……ねぇ、祐。今日はどこかに出掛ける?」

