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永遠の愛を奪って
第10章 深まる愛と過去

「おめでとうございます!彼氏さんがやっとその気になってくれてよかったですね」
「何回も話し合ったからね。それで喧嘩をすることもあったけど……。
……さて、そろそろ小春も仕事に戻りな。残業になってデートできないのは嫌でしょ」
肩を掴まれて椅子ごと押された私は仕事へと戻る。
それでも穂並さんが結婚すると決まったことに興奮が収まらなくて、ノートパソコンのキーボードを打つ手に力が入らなかった。
彼氏との話を聞いていて早く幸せになって欲しいと思っていたから自分のことのように嬉しい。
穂並さんも白い桔梗の花束をくれたカップルのように、平日の朝に彼氏と途中まで一緒に歩いて出勤するのかな……。
いつか私も祐とその瞬間を過ごしてみたい。
付き合ってからまだ短いけど、彼女なんだから“結婚”というものを真剣に考えていいはずだ。
私は祐と結婚したい。
――――……祐のお嫁さんになりたい。

