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第2章 夏帆


 ママと二軒目の居酒屋に行ってお酒を飲んだ。
楽しいはしご酒ってさ、なかなか帰れなくなるんだよ星空。

 もうね、さっきの店でも生ビールやサワーなんかも結構飲んだし、酔っ払ってるんだけど、また雰囲気で飲めちゃうんだなぁ〜
結局、朝方まで一緒に酒を飲んで、やんわりとお互いの将来的な希望なんかも話したりしたんだ。


 「私、離婚して暫く泣いて暮らす日が続いたんですよ。
どんなに嫌な部分があっても、結婚したら最後まで添い遂げるつもりだったんですよね。
でもそう思っても、心がついていかなくて、逃げ出したくなったり、希望も持てなくなって毎日が憂鬱になったり……
それなのに離婚したばかりの時は辛くて仕方なかったな…。
不安もありました。
もうすぐ40になるのに何やってんだ私って自分を責めたり」

 「俺もですよ。
こんな結末が待ってるなんて思いませんもんね」

 「そうですよね。
でも今は別れて良かった。
楽になったんです。
幸せになれる可能性を秘めた明るい未来を信じたいじゃないですか」

 『そうだね、その未来を君と迎えられたらいいね』なんて、酔った勢いで言いそうになった。

 だけどね、今日初めて会って酒の勢いで告白するなんて軽薄過ぎるだろ。

 だからパパはその言葉を飲み込んだんだ。



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