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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第6章 可愛い反応ばかりだと、男装してても抱いちゃうよ?
全然大丈夫じゃないです…
常連のお客さんに男装を知られてしまいました…
…なんて言えるわけないけど…
時間を確認すると、シックな時計の下に見慣れない色紙が…
「店長、このサイン何ですか?」
「これはBlue Eyesっていうバンドのメンバーのサインだ」
「あのワンコくんの」
たまに飲みに来るいい声でカッコいい、人懐こい性格と笑顔が可愛い男性。
「最近アイツらも有名になったから飾ったんだ。サインがあればファンの子も来るだろ」
「うーん…」
掃除を終えて、私もカウンターに入った。
カランカラン…
「マスター、来たでー」
「おお山岡、いらっしゃい」
最初のお客さんは、あのワンコくん。
「今療養中だろ?酒飲んでも良いのか?」
「今日は酒飲みに来たんじゃなくて、パスタ食べに来た」
「またか!ウチは飯屋じゃねえって!」
嫌がってるけど、すぐに冷蔵庫を確認する店長。
分かるよ、ワンコくん…店長の料理本当に美味しいよね。
バーをやる前は有名な料理店で働いてたらしく、メニューには食べ物も載ってる。
本人はお酒を注文して欲しいみたいだけど…

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