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君に熱視線゚
第50章 番外編
「苗……」
「……っ…」
硬いマットがキシッと鳴る。
苗の頭の傍に手を付いた晴樹の重みでベッドが揺れ、覆い被さる晴樹の影に苗の緊張が増幅する。
服を着たままゆっくりと重なる影。
そして感じる重み。
晴樹は苗の緊張をほどくように前髪の上からおでこにキスをした…
服を通して伝わる体温。
優しい晴樹のキスに、力の入っていた苗の瞼が徐々に和らいでいく。
胸の上で組まれていた手をソッと外させると晴樹はその手にも唇を宛てた…
ひとつひとつの動作に想いがこもる。
人を好きになるという感情
離れると寂しいという想い
喜怒哀楽の全てを惜しみなく教えてくれた…
そんな苗が愛しくてたまらない
「苗…愛してる……」
催促されなくてもホントに心からそう思えば自然と口をついて出るもんだ…
想いを込めてキスをすればするほど気持ちは高鳴り、そして胸が苦しくなる。
おでこから少しずつ下へと伝っていく晴樹の唇。
押し付けて、離れてを繰り返す度に熱を帯、濃厚さを増していく…
「…なえ…っ…」
「…あ…っ…」
晴樹のキスは完全な愛撫という行為に代わりに始めていた…

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