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君に熱視線゚
第45章 恋の片道切符
「‥‥な‥え」
ビクリとした苗の緊張を感じ晴樹は伏せかけた瞼を開き苗を見つめた。
歯を食い縛り目をぎゅっと閉じて構える苗。晴樹はそんな苗の表情を目にし、微かに唇を噛む‥
‥っ‥俺にキスされるのはそんなに嫌か…
晴樹は傾けた顔をゆっくりと元に戻した‥
切ない‥
これが最後なのに…
結局は…どん底に突き落とされるっ
ほんのちょっと苗の口から嬉しい言葉を言われただけで沸き上がる想い…
熱を帯ては自分で必死に凍らせる
なんでいつも期待ばかり持たせる!?‥
もう…いい……ほんとに‥
構えたものの、一向に襲ってこない晴樹の唇に苗は恐る恐る目を開けた。
‥あ、あれ!?
「兄‥さん‥」
苗は自分を見つめる晴樹の視線に思わず目を見張った。熱を帯た揺れ動く瞳‥
何かを言いたげに唇は軽く開き微かに震えて見える‥
「兄さ‥どうしっ‥」
ほんの一瞬、大きく歪み掛けた晴樹の表情に驚き苗は声を掛けた。
「フッ‥ぶっ‥クスッ‥
いつみても笑えるな?お前のその顔。」
「‥う?」
悲痛な表情を浮かべたかと思った瞬間、腕から苗を解放し晴樹はさもおかしそうに含み笑いする

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