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舞い降りた天使
第15章 真実

それから
簡単に濡れた身体を拭い
巧くんは
自分の携帯を枕元に置くと
ベットに横たわる私に覆い被さった
それは
緊急の連絡が入っても大丈夫なように
そして
私の気が散らないように…。
言葉なんていらないんだと思った
だって
巧くんの優しさは
手に取るように分かるし
私の髪に触れるその仕草だけでも
ただ性欲を満たしていた
あの人とは違うということも
伝わる
泣きそうなくらい
この人が好き
私の髪に
気持ちよさそうに顔をすり寄せる巧くんも
わざと
私の胸をジッと見つめる巧くんも
私を狂わせるように
執拗に舌を絡める巧くんも…
全てが愛おしい
たまらなくなって
巧くんに抱きつくと
巧くんは嬉しそうに笑って
ぎゅーっと私を抱きしめた
「巧くん…」
「ん?」
「…好き」
「すげー……嬉しい」
そう言いながら
巧くんは笑って見せたけど
巧くんの目は潤んでいて
私まで泣きそうになってしまった
この幸せな時間に
終わりが無ければいいのに…と

