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セイドレイ【完結】
第48章 罪と罰
亜美の奪還を目前に控えた男達は、皆それぞれの胸に自分が犯した過ちを刻んでいた。

罪を償う。
それは、自分の犯した罪を認め、この一連のビジネスに関わった全ての者に、司法の裁きを受けさせるということ。

そうしたところで、亜美が失ったものや時間が戻ることは無い。
しかし、そのことがほんの少しでも亜美の「未来」を明るく照らすのならばと、男達は皆ようやく覚悟を決めていた。

先日、妻へ離婚を切り出した本山も、そんな贖罪の意識に駆られた一人だ。

教師という立場と家庭を捨てる覚悟で、亜美奪還のために行動を起こそうとしていた本山。
亜美の今後を見届けたら、田中と共に自首をするつもりだった。

しかし、そんな本山と今日一日連絡がつかなくなっていることに、雅彦は不安を抱いていた。

何か知っているのでは無いかと、田中に電話してみる。

「...もしもし、田中君か?ワシだ。今大丈夫か?実は...本山先生と連絡が取れないんだ。何か聞いてないか?」

『い、いえ...僕の方には何も...そういえば今日学校では姿を見かけませんでしたが...』

「やはり...そうか。実は、少し厄介なことになりそうでな。なんとあの地下室に盗聴器が仕掛けられていたそうだ。今朝、菅原君から聞いたんだが...もちろん仕掛けたのは新堂だ。本山先生が亜美とスマホのことを話したのが新堂に知られていたら、まずいかもしれない。他にも新堂に聞かれてまずいことを話していた可能性もある。そして今、本山先生に連絡が取れなくなっていることを考えると、彼の身に何かあったのかもしれない。とりあえず、ワシは今からこっそり地下室の様子を覗いて来る。場合によっては計画は一時中断だ。水野君にも伝えておいてくれ。では」

電話を切った雅彦は、白衣のまま地下室への階段を降りて行く。

今朝、菅原から盗聴器の件を聞いた。
彼の顔やカラダに刻まれた傷の理由も。

裏切り者が現れたことで、新堂が警戒を強めているかもしれない。しかしそのことを本山に伝えたくとも、連絡が取れないのだ。

嫌な予感がするーー。

雅彦はそう思いながら、恐る恐る地下に降り立つ。
まずは念の為、モニター室の扉を開けると、そこにはーー。

「...も、本山先生っ...!?」
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