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セイドレイ【完結】
第45章 男達の晩夏
「...警察。そうだな。君らも一度はそれが頭をよぎったんじゃないか?散々好きなように亜美を弄んでおきながら、今更自責の念に駆られたりしてな。ワシもそれはもう何度も考えた。しかし、新堂の右腕には酒井が居る。ワシらが出頭したところで、そうこうしている間に裏で手を回されるだろう。別にワシは、亜美を自由にさせてやれるのなら、塀の中に入ることも覚悟している。しかし...ワシらが下手に動いてまんまと新堂と酒井に陥れられた時、一番危険な目に遭うのは誰だ?亜美だろう。反逆者が出れば、新堂の警戒はより一層強くなる。そうなってしまえば、もはやワシらは何も手出しをすることはできまい..」


『塀の中』という言葉を耳にした他4人は、あらためて自分達がしてきたことがれっきとした犯罪行為であったことを再認識する。

後先考えず衝動的に自首するという行為は、亜美への償いなどでは無く、ただこの苦しみから解放されたいだけの最も身勝手な行為であるとーー、雅彦はそう言いたかったのかもしれない。

「...じゃあ、他にどんな方法があるんだ?この状況で亜美を確実に守れる方法なんて...」

健一が雅彦に尋ねた。

「...この動画をネタに、これを『セイドレイ』にアップする、と...新堂に脅しをかけてみるつもりだ」

「セ、セイドレイって...あのサイトにですか?」

「そうだ。あいつの実名や肩書き入りでな。もちろん、他の会員達の動画も。まぁ、別にあのサイトで無くても構わんが...あそこが一番閲覧者も多いし、何より海外にサーバーを置いていることから日本の警察が介入できない。司法が裁いてくれないのなら、世の中に訴え掛けるしかないだろう。政治家や官僚、名だたる著名人達が高額な料金と引き換えに、未成年に性的サービスをさせていた会員制クラブ...そんなものの存在が明るみになれば、今の世の中、炎上することは必至だ。ネット民達がこぞって特定に動いてくれるだろう。揉み消そうにも一度アップロードしてしまえば、ネット上には半永久的にそれらの動画は残る。既に亜美の動画があちこちに出回ってしまっているようにな...」

これが雅彦の考えた、亜美を守る唯一の方法だった。

「...だがあくまで、これは脅しに使う文句だ。実際に行動に移すかは、新堂の反応次第、というところだろうな」
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