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第9章 泡姫

彼女の動作により智広の呼吸が停止する。

照明の暗さのことなんて頭の中から飛んでいった。

心拍数がいっきに跳ね上がる。

と同時に、股間に血液が集中しているのがわかった。

どうやら陰茎は、何とか勃起してくれているようだ。

ただ、暗闇のせいで、下半身がどういう状態になっているのか確認することはできない。

ショーツを脱いだ愛先輩が智広の横で屈むのがわかった。

何をするのだろうと身構えていると、智広のパンツに手が掛けられる感触がした。

ちょっと待ってくれませんか？　と下着を両手で押さえながら腰を引く。

気づくと、膝立ちの愛先輩が智広の下着に手を掛けた状態で見上げていた。

全裸の愛先輩が目に飛び込んできて思わず視線を逸らしてしまう。