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魔法使いで紳士なヴァンパイア
第4章 Kiss me
出てきたのは腕時計だった。
『おお!カッコイイ!』
『でしょ?タグ・ホイヤーってとこの
カレラってシリーズだよ』
『へえ?』
俺は大きなダイヤルを撫でる。
『これ、ホンマに凄いな』
『まぁ学校には付けていけないかも』
彼女はそう言って笑った。
『ダメなの?』
『パクられちゃうよ』
『そりゃあかんな』
俺は早速手首に巻いてみた。
『めっちゃフィット感あるわ!』
彼女に見せてみる。
『似合う似合う』
『ありがとう!気に入った!』
『そう?良かった』
彼女からの初めてのプレゼントは
子供な俺には届かない
高級腕時計だった。
その事実を知ったのは後だったけど。

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