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ありがとうを君に…
第7章 出会い
N病院に着くと、すぐ診察室へ
今の私はもう声も出なければ、力も出ない…
検査で、足を上げさせられたり、頭をあちこち
向かせられたり…辛い…辛いけど仕方ない
もう入院出来るんだし、と自分に言い聞かせ
頑張った
全て終わり、先生の口から出た言葉に耳を疑った
「私の手に負えません…」
えっ…どういう事? 私…どうなるの?
入院出来るって言ったよね…さっきの病院で
言われたよね…
誠一も怒りがピークになり
「もう結構です、入院出来ると言われて来たのに
いったい何なんだ!もう、帰ります」
全身震わせながら、先生に言っている…
「誠一君、待って!もう少し、先生の話聞こう」
声が出ない私の代わりに、姉が言ってくれた…
よかった、助かったと思っていたが
「イヤ、もういいです…いつまでこんな事ばかり…」
声が出ない私は、とにかく誠一が冷静になるように
手を伸ばし、待って!と体で伝える
少し落ち着いたのか、先生の話を聞こうと
してくれる誠一
よかった…

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