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もっと夢を見ていたい
第2章 16
『そうじゃなくて…』
ハッキリしない私に彼は
『ならええんちゃうん。付き合おうや』
そう言った。
その日から帰りはデートになった。
ゲーセンに寄ったり。
海まで行ったり。公園で話したり。
それでもやっぱり来るべき時が来る。
休みの日
『結、遊び行かへん?』
『ええよー。今日はどこ行く?』
『ん。まぁ俺に任せて』
それだけ言うと駅前から
手を繋いで歩いた。
一本路地に入る。
子供の私達には用事のない
飲み屋街に入っていく。
そりゃ家でチューハイを
飲む事くらいはあった。
タバコだって
反抗期の私達は吸っていた。
でも知らない街並みに
繋いだ手に力が篭ってしまう。

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