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もっと夢を見ていたい
第10章 21
ただエントランス前に
突っ立っている私の前に
1台のワンボックスカーが止まる。
『…?』
『お姉ちゃん!今からいいとこ行こや!』
『待ち合わせしてるんで』
助手席側のウインドウを下げてナンパ…
顔を逸らしながら断った。
『え〜残念』
そう言って車は去っていった。
はぁ…めんどくさい…
モテる訳じゃない。
ただそこに穴があるからナンパするだけだ
携帯を取り出し彼に電話をしようとした。
プップっ
短いクラクションに顔を上げる。
『遊び行こうや?』
またかよっ!
『行かへんわ!』
イラつきながら答える。
『っち!』
舌打ちして去っていった。
連れ込まれんだけマシやな…
そんな事を考えた。

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