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香織
第1章 僕の彼女
『う〜ん。』
僕は道に迷っていた。
ここは二丁目だから…
はぁ地図持ってくるんだった。
僕は機械音痴だ。
ケータイだって未だガラケー
地図の開き方さえわからない。
困った…。
完全に立ち往生してしまった。
キョロキョロと見渡すが
道行く人は皆忙しそう。
『どうかなさいましたか?』
後ろから声がして
振り向いた。
ビジネススーツを纏った
黒髪の女性。
『あ…えと…道…。』
美しい彼女を前に上手く言葉が出ない。
『道?』
そう聞かれて住所を書いたメモを見せた。
『あぁ!郵便局。』
彼女は微笑むと
『そこの信号渡って左に入って…』

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