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第12章 Trick or Treat

『アツシはポリスマンかー！』

彼女は僕の視線を無視して喋り出す。

『ちゃんと警棒と手錠もあるでー』

そういって装備品を見せる

『シュージはバンパイア？なんかエロ〜』

ユキがそう言いながら笑う。

その言葉は彼女に言って欲しかった…。

そう思いながら彼女に目を移す。

するとアルコールで
少し赤くなった顔をこちらに向けていた。

『ナツどんだけ飲んだん？』

呆れながら
既に目が据わっている彼女の頭を撫でる。

するとくすぐったそうに
肩を竦めながら潤んだ瞳で僕を見る。

『…いっぱい飲んだ気もするし、
そうでもない気がする…』

挑発するような目と言葉に
早くも理性が飛びそうな僕。

そんな僕をまた無視して彼女は
アツシの装備品をいじり始める。