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愛してるからこそ...
第21章 結婚式&新婚旅行
「朱里は隙がありすぎる。
何でホテルスタッフに抱きしめられてんだよ。」
「それはあの人が…」
「隣で見ている旦那の俺は
どういう気分だったか分かるか?」
声が怒っているから本気で嫌だったんだろう。
嫌らしい抱き方じゃなかったんだよ?
子供が泣いた時に親が抱きしめるみたいな
どちらかといえば励ます抱擁って感じなのに
ヤキモチ焼きの正人はそれでも許せないみたい。
「何年経ってもお前には独占欲丸出しらしい。
いい歳した大人が情けないよ…」
大型犬みたいにシュンとした正人を見て
頭を撫でて今の想いを伝えた。
「私も正人には独占欲出してるよね?
同じ気持ちだってだけですごく嬉しい。
さっきのホテルの人...
女の人だよ?」
「は?」
やっぱり。正人は気付いてなかったんだ。
あの人すごくベリーショートだったし
化粧っ気なかったから見た目男の人っぽいけど
胸はすごく柔らかかったし
お母さんって感じの温もりがあった。
「ふふふ。気付かなかったの?」
「あの人女?」
うん。と頷くと正人は、はぁ...と項垂れた。
そんな正人がおかしくて笑ってると
キリッとこちらを睨み私をソファに倒したのだ。

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