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two roses & a lily
第1章 プロローグ

『そう、ジュエル、宝石(ジュエリー)って意味よ。おじいちゃんが私を宝石のようだ、俺達の宝物だって名付けてくれたの。
そしてね、私の宝物はジョンとジョアンナよ。だから二人のイニシャルもJでしょう。』
まだ、学校にあがる前、マムの夜の仕事は今ほど忙しくなくて、俺が眠れずに待ってる事があった。
そんな時にマムが帰ってきて、俺を抱き締めて教えてくれたんだ。
「ジョン!!ジュエリーケースの大きさは?」
昔のことを思い出している間、アンはクローゼットの中身を引っ掻きまわして狂ったように叫んでる。
「このくらい。」
俺が胸の前に手を出して大きさを示すと、アンはため息をついてマムのベッドに座り込んだ。
「そんなちっちゃいんじゃ、バックに入れて持ち運べるわね。」
マムの宝箱。
それをちっちゃいだなんて…
「仕方ないわね。マムの職場に電話するわよ。」
「マムの携帯に電話してよ。」
「昨日からしてるわよ。電源切られてるのよ。」
アンはそう言って電話する。なんだかイライラしながら話してた。

