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秘メゴト
第3章 変わりゆく日々

日付が変わろうとする頃、伊都の母 美沙子【ミサコ】が帰宅した。
一日中、柿元や勇史と限界近くまで厭らしい遊びに興じた伊都は、既にベッドの中で深い寝息を立てていた。
「伊都ちゃん…寝ちゃった?」
暗い部屋の中に問い掛けると、微かな返事が聞こえてきた。
「…………おかぁさん?」
「伊都ちゃん!?起こしちゃったね、ごめんね」
話があるから声を掛けたくせに、ごめんねとはわざとらしい…と、伊都は思いながら重い身体を起こした。
「……何?用があるから起こしたんでしょ」
「あぁ、うん…あのね、うん……」
眠い目を擦りながら美沙子を見ると、何故か落ち着きがなくモジモジとして、なかなか話し出さない。
「話す事まとめといて……眠いの。寝るよ!」
「ああっ!?伊都ちゃん、待って!お、お父さん、欲しくない?」
「……はぁ?」
久しぶりの会話がこれなのかと、睡眠を邪魔された伊都の機嫌は物凄く悪くなった。
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