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逆転満塁ホームラン!
第15章 幼馴染みの絆

『なんと!!天草一人に対し岩崎は15球も投げています!!』
『フルカウントですからねえ、後に引けない天草もよく粘ってますよ。』
あれから天草はファウルボールを打ち、あっと言う間にフルカウントとなった。やっぱり漫画の様にカウントが増えない内に安打を放つのは無理なのかな。
この世界が、いかに現実世界で有るかを深く知らされる。
東都ドームに居る人だけじゃなくテレビの前で試合の行方を見守ってる全てのウィングスファンの期待を背負って、バッターボックスで粘り続けている天草は流石の精神力だ。
──そして、今日の調子が悪いからと云っても日本の四番を敬遠することなく真っ向勝負で抑えにかかっている岩崎くんも流石だろう。
これぞプライドを掛けた戦いが繰り広げられる紳士のスポーツ、日本が世界に誇る"野球"ってやつ。
岩崎君が長い足を曲げたと同時に──天草の腰が下がる。

