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VERTEX
第24章 役立たず…

そんな話は初耳だ。
それ以前にうちの学校ではそんな事は認められていない。
「あくまでも、高校を卒業してからのデビューになっているらしいの。短大では副業…、つまりアルバイトが認められているでしょ?」
「それはそうですけど…、それと涼ちゃんと私は関係ありませんよね?」
「GグループがVERTEXスポンサーで今回のタイアップをする理由はご令嬢のデビューのバックアップでもあるのよ。」
「咲良ちゃんのですか?」
「GグループのCMはご令嬢が出演をするの。その相手役にRYOJIさんを希望していると言えばわかるかしら?」
ああ、またか…。
そう思う。
国崎さんが涼ちゃんとのCMで成功した。
咲良ちゃんのお父さんはそれを親バカでやろうとしているんだという話を和美さんが言う。
「俺はタレント活動はするつもりがないと言ってあるはずです。」
涼ちゃんが和美さんに言う。
「わかってるわ。その代わり、ミケがその相手役に浮上する可能性がある事は理解をしてくれる?」
「別に…、ミケさんがやりたいなら…。」
涼ちゃんがそう言いかけた瞬間だった。
「つまり…、頂点がミケになる可能性は理解をしてるって事だね?」
社長が涼ちゃんに確認をする。
「ミケが頂点になるのですか?」
私は和美さんに確認をしてしまう。
「今の段階での集計では…、やっぱり霧島さんがまだ一番人気だし、RYOJIさんが2番手なのも変わってはいないわ。だけど今夜だけでミケが5番手まで上がった事実とこの先のタレント活動次第ではRYOJIさんを抜く可能性は間違いないとVERTEX側は判断をしてるのよ。」
和美さんが険しい顔をする。

